はじめに
ここ数年、日本酒にハマっております。
もともとアルコールが得意ではなく、飲むと頭は痛くなるわ戻すわで散々でした。
そんなわたしが日本酒を好きになったのは、こだわりの強い蕎麦屋がきっかけです。
蕎麦屋は酒を飲むところです。お酒を飲まないようであれば、夜の営業は遠慮してください。
というほどのこだわりぶりです。
大将が順番に出してくれる日本酒を飲むと、今まで飲んできたものは何だったのかと思うくらい美味しいのです!しかも、いいお酒というのは本当に頭が痛くならない!
激レアの日本酒も取り揃えているお店でしたが、酒屋にいけば手に入るモノもありました。
それからというもの、酒屋に通う日々が続きました。毎日の晩酌が、コスパ抜群の贅沢だということに気づいたのです。
今日はわたしが飲んできた中で、特に飲みやすいものを紹介します。
日本酒が初めての方に自身を持っておすすめできるラインナップです。
寒菊銘醸 電照菊
はじめに紹介するのは、千葉の地酒。寒菊銘醸(かんきく)の電照菊(でんしょうぎく)というお酒です。
何を隠そう、わたしが蕎麦屋ではじめに飲んだお酒です。日本酒という概念をぶち壊されました。
華やかな香りと、フルーティーな味わい。このお酒を飲めば、必ず日本酒の魅力に気づいていただけます。
寒菊銘醸の販売しているお酒は、どれもモダンな香りと味わいです。電照菊が手に入らない場合でも、この蔵のお酒にハズレはありません。すべての銘柄がおすすめできます。
澄川酒造場 東洋美人
山口の澄川酒造場が作る地酒、東洋美人です。個人的に一番好きな銘柄です。とにかくうまい。
フルーティーで華やかな香りとすっきりとした喉越しです。濃厚な甘みがありながらも、ほのかに感じる程度の酸味でありながらキレも抜群。甘味、酸味、旨みが絶妙に調和した東洋美人の最高峰酒です。
澄川酒造場は一度、廃業の危機に陥っています。
2013年7月末、山口県萩市を襲った未曾有の豪雨は、歴史ある酒蔵を壊滅状態に追い込みました。濁流に飲み込まれ、蔵内は泥水に浸かり、醸造設備が使えなくなってしまったのです。
貯蔵していた一万本以上の日本酒も失われ、酒蔵の未来は絶望的と思われました。
しかし、全国から駆けつけた1500人以上の酒造関係者たちの献身的な支援により、奇跡的な復活を遂げたのです。
専門家からは「もう復活は難しい」との声も上がりました。しかし人々の熱い想いは、不可能を可能にしたのです。死にかけた酒蔵に、再び命が吹き込まれました。
この物語は、酒造りにかける人々の情熱と、地域の人々の絆の強さを物語っています。
わたしの好きなお酒に出会えたのは、まさに奇跡です。ありがやー。
一番纏は東洋美人の中でも最もハイスペックなお酒です。スタンダードな東洋美人も驚くほど美味しいので、是非ご賞味ください。
赤武酒造 AKABU
明治29年創業の伝統ある酒蔵です。スタッフの方々は若い杜氏(お酒を作る方)を中心に【赤武酒造の新しい歴史を創る】の合言葉で集まった若者たちが、時代に合う酒造りを理解し、岩手から情熱と愛情と根性で醸す酒を造りあげています。
とても華やかな香りが特徴です。フルーティーな味わいは、良い意味で日本酒らしくない出来になっています。
AKABUはどれも美味しいお酒ですが、はじめは香り高くスタンダードな純米吟醸がおすすめです。
他のAKABUも間違いなく美味しいです。ご賞味ください。
せんきん モダン仙禽 無垢
栃木の酒蔵、せんきんが作るお酒。
仙禽にはいくつか種類があります。昔ながらの日本酒もあるので、初心者は少し注意が必要です。
「モダン仙禽 無垢」がフルーティーでおすすめです。
まるで着心地のいい真っ白なTシャツのように、毎日の生活に心地よく存在するもの。それが仙禽が提唱する日常の中の日本酒、『モダン仙禽 無垢』です。
仙禽らしい、ジューシーであまずっぱい酸味が特徴。エレガントで伸びやかな香りは果実味に溢れたフレッシュ感を思わせます。
仙禽は季節限定酒も人気です。初心者にもおすすめできる「雪だるま」は、一度ご賞味ください。おでんと一緒に食べると、びっくりするくらい美味しいです。
小林酒造 鳳凰美田
栃木県小山市で明治5年(1872)に創業した小林酒造。
蔵のある旧美田村(みたむら)は、見渡す限りに広がる美しい田園風景と、日光山系の伏流水に恵まれた場所。この地で「鳳凰美田(ほうおうびでん)」は誕生しました。
150年の歩みとともに、風土、歴史、感性を、唯一無二の価値として、高品質な吟醸酒造りを続けています。
鳳凰美田は、みずみずしくフルーティーな吟醸香が特徴的です。
わたしは、おばちゃんがひとりで切り盛りする居酒屋のカウンターでいただきました。
おばちゃんには失礼ですが、お店には似つかわしくない華やかで上質な日本酒に驚いたのを覚えています笑。
鳳凰美田は、どのグレードの鳳凰美田でも、初心者におすすめできます。
風の森
奈良の油長酒造が作る風の森です。
名前は、御所市内にある地名「風の森峠」に由来します。緑豊かな葛城金剛山麓に位置し、一年心地よい風が峠を駆け抜けます。
細かく躍動する炭酸ガスの感触が心地よい爽快な飲み口が特徴です。
風の森のフレッシュさは他の日本酒にはない魅力です。女性の方も好きなイメージがあります。
風の森も、どの銘柄を飲んでも美味しくいただけます。代表的な秋津穂と山田錦を紹介しておきます。
加茂錦酒造 荷札酒
新潟の加茂錦酒造がつくる荷札酒です。
日本人の食文化の変化に合わせて、日々アップデートを続ける酒蔵です。
はじめて飲んだときは「あまっ。そして、うまっ」という感じです。コメの甘みを感じることができる銘柄です。
荷札酒はコメの種類など、いろいろな種類がでていますが、どれも飲みやすいです。
北西酒造 彩來
1894(明治27)年から埼玉の上尾市で、秩父盆地を流れる弱硬水の伏流水を使用し「文楽」という酒を造り続けてきた北西酒造。
5代目の北西隆一郎さんが新たな銘柄として立ち上げたのが「彩來」です。
昔ながらの日本酒から一転、モダンな味わいとなった「彩來」。
個人的には、シュワ感と酸味が絶妙です。
終わりに
いかがだったでしょうか。
本当はまだまだ紹介したいお酒がたくさんあるのですが、8つに絞って紹介しました。
食中酒として親しまれてきた日本酒ですが、それ単体でも十分に楽しめるほどの味わいがあります。
それから、日本酒を購入する際は一升瓶(1800ml)がコスパ最強です。
ただ、この記事で紹介したお酒は基本的に冷蔵保存です。一升瓶を購入する際は、冷蔵庫の大きさをご確認ください。
以下のサイトから、今日紹介したような日本酒はもちろん、近くの酒屋で手に入らない地酒を購入できます。ご活用ください。
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